「描く・問う・直す」Gemini画像活用術の極意【AI実践道場 #3】

  • この記事はこんな人向け: AIを使った画像作成や編集に興味はあるが、難しそうで一歩踏み出せずにいるビジネスパーソンや主婦・主夫の方。
  • この記事で学べること: Geminiを使った画像生成・提案・加工の具体的な手順と、絶対に守るべきマナーや注意点。
  • 目安読了時間: 約5分

絵心なくても「言葉」があれば、理想の景色は描き出せる

AI初心者塾・第2回では、テキストによる要約や翻訳、アイデア出しといった「知的な作業」を体験しました。

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第3回となる今回のテーマは、より直感的な【視覚的な創造】です。

「絵心がないから・・・」と諦めていた方こそ、驚くはず。
プロンプトひとつで、あなたの頭の中にあるイメージが形になる瞬間に立ち会ってみましょう。



1. プロンプト100文字で、絶景が生まれる

AI活用の目玉といえば、やはり画像生成です。

使い方は驚くほど簡単。
Geminiのツールメニュー、あるいはトップ画面の「画像の生成」を選択しプロンプトを入力して送信するだけ。

今回は以下のプロンプトで試してみました。

【AIへの指示(プロンプト)】

朝霧が立ち込める、雄大な山脈と広大な谷を流れる清流。
朝日を浴びた緑豊かな森が広がり、遠くまで続くパノラマ。

わずか10数秒で、写真と見紛うほどのクオリティで生成されました。

朝霧が立ち込める、雄大な山脈と広大な谷を流れる清流。朝日を浴びた緑豊かな森が広がり、遠くまで続くパノラマ。というプロンプトで出したAI生成画像

これは凄い!

ただしAIは無限に何でも描けるわけではありません。

安定した画像生成のための「文字数(50〜150文字)」と「3つのポイント(短文構成・具体的描写・除外指示)」を解説する画像。

安定して高品質な画像を得るには、日本語で100文字前後(50〜150文字程度)に情報を凝縮するのがコツです。

さらにAIは精度を上げる3つのポイントを教えてくれました。

  • 「箇条書き」を意識した短文で構成する
  • 具体的な名詞と形容詞を使う
  • 除外したい要素を明確にする

これらを守るだけで、生成の打率はぐっと上がります。

2. 画像から「答え」を引き出す。料理家AIに学ぶレシピ提案

次にAIに画像の中身を理解させ具体的な提案をさせてみましょう。

玉ねぎ、卵、透明の袋に入った小口ネギ、味覇、ティースプーンがテーブルの上に乗っている画像

 

【AIへの指示(プロンプト)】

あなたは優秀な料理家です。
この画像からできるスープのレシピを教えてください。(2人前)
なお調味料を量るスプーンは写真のとおり小さいスプーンしかありません。

ここで少し意地悪な検証をしました。
計量スプーンの代わりに、あえて小さな「ティースプーン」を用意しました。
さて、AIはどう対応してくるか・・・。

AIの回答を開いて見る


画像にある食材を活かした、心温まる「ふわとろ卵と玉ねぎの中華スープ」のレシピをご紹介します。

味の決め手となる「味覇(ウェイパァー)」と玉ねぎの甘みが絶妙にマッチする、2人分にぴったりの構成です。


材料(2人分)
食材分量
玉ねぎ1/2個(写真のものの半分)
1個
刻みねぎ適量(お好みの量)
味覇(味の王様)写真のスプーンで山盛り2杯
400ml(コップ約2杯分)
ごま油(あれば)少々
こしょう(あれば)少々

作り方
  1. 下準備をする
    • 玉ねぎは皮をむき、繊維に沿って薄切りにします。
    • 卵はボウル(または器)に割り入れ、しっかり溶いておきます。
  2. スープを煮立てる
    • 鍋に水400mlを入れ、中火にかけます。
    • 沸騰してきたら、写真のスプーンを使って味覇を山盛り2杯入れ、よく溶かします。
  3. 玉ねぎを煮る
    • スライスした玉ねぎを鍋に入れ、透き通って柔らかくなるまで2〜3分ほど煮ます。
  4. 卵をふわふわに仕上げる
    • 火を少し強めてスープをグツグツさせます。
    • 円を描くようにスープをかき混ぜながら、溶き卵を少しずつ「糸を垂らすように」回し入れます。
    • ポイント: すぐにかき混ぜず、数秒待ってから火を止めると、卵が濁らずふわふわに仕上がります。
  5. 仕上げ
    • 器に盛り付け、最後に袋の刻みねぎを散らして完成です!

シェフのアドバイス

アレンジ: もしキッチンに「ごま油」があれば、最後に数滴垂らすだけで香りが一気に引き立ち、お店のような本格的な味わいになりますよ。

味の調整: 写真のスプーンは小さめなので、まずは山盛り2杯で味見をしてください。もし「少し薄いかな?」と感じたら、あと半分〜1杯分追加するとコクが増します。


AIの回答は意外にも実用的でした。

「味覇を山盛り2杯」という指示に「それは多すぎないか?」と怯みましたが、AIに想定グラム数を確認して調整することで無事に解決。

スープだと完成形の予想がつきやすいですが、難しい料理だとこのプロンプトも有効です。

【AIへの指示(プロンプト)】

AIが教えてくれたレシピの完成形を見せて

このように 完成したイメージがあると『こんな感じで作ればいいんだな』と調理がやりやすくなります。

玉ねぎ、卵、ネギ、味覇を使ったレレシピをAIが考えて完成形に仕上げたAI生成画像

すんごいおいしそう・・・とてもAI画像には見えません。って味覇が空になってる!?
ネギの袋まで描き込まれたリアリティには、AIの観察力の鋭さを感じます。

この「画像から提案させる」手法は、日常のあらゆる場面で応用可能です。

  • 学生:ノートを撮影して「練習問題」を作らせる。解けない数学の図形問題を撮影し、解法ステップを解説。
     
  • 主婦・主夫:植物の異変を撮影して「病気の特定と対策」を聞く。冷蔵庫の食材から「あと一品」レシピを提案。
     
  • ビジネス:ホワイトボードの板書から「議事録とTo-Doリスト」を生成する。写真から広告コピーを提案。

アイデア1つで色々できますので、皆さまも是非試してみてください。

3. 曇り空を晴天に。10個の同時修正もこなす驚異の編集能力

生成、提案ときたら、最後は画像加工です。

高台から見下ろした曇りの街並み。奥に海が見え、手前には枯れ木と柵が見える画像

せっかく撮った風景写真が曇り空だった・・・。
そんな時もAIなら一瞬で「理想の風景」に書き換えられます。

【AIへの指示(プロンプト)】

この画像を晴天にしてください

たったこれだけで本当にきれいな晴天になるのだろうか。

高台から見下ろした曇りの街並みを、AIにより晴天に加工したAI生成画像

たったこれだけで、本当に晴れたよ!

空は青く澄み渡り、左下の柵には太陽のレンズフレアまで描き込まれました。
これがAIの加工の力です。凄まじい。

一部を変えることができるなら、一部を消すことも可能。
最初の写真から今度は以下のプロンプトで実験してみます。

【AIへの指示(プロンプト)】

この画像を晴天にして、左下にある柵をなくしてください。

高台から見下ろした曇りの街並みを、AIにより晴天にして柵を無くした加工AI生成画像

見事に柵がなくなっちゃいましたね。
なくなった部分も上手く処理されています。

ではAIは1度にどの程度の加工が効くものなのでしょうか。
AIに聞いてみた結果がこちらです。

  • 安定して変更できる数: 3〜5点程度
  • 安定は保証しないが可能と思われる数: 6〜10点以上

試しに6点の変更を同時にやってみた結果は成功。

なら10点の変更はどうでしょう。
(左:元写真、右:加工後の画像)

阪神競馬場のセントウルガーデン(噴水広場)の画像。晴天で噴水は出ていない。
阪神競馬場のセントウルガーデン(噴水広場)の画像を10箇所一度に加工生成できるか検証したAI生成画像

結果は10点全て1発で変更されていました。
驚くべき同時処理能力です。

実際にお願いしたプロンプトとAIの回答を開いて見る


この画像を以下のように変更してください
1. 晴れ→曇り
2.昼→夜
3.月を追加
4.噴水から水が噴射
5.花火が1発打ち上がった
6,左にマンションを1棟建てる
7.左右の階段の手すりをなくす
8.犬が1匹噴水の周りにいる(後ろ向き)
9.タイル敷きがレンガ敷きになる
10.屋台が並ぶ(人は映さない)

ただいま画像加工について検証中ですので、加工できなかった番号を加工完了後に表示してください
 

AIの回答
すべての変更が完了しました。
検証結果: すべての項目(1~10番)が正常に変更されました。

AIは「安定して変更できるのは3〜5点程度」と謙遜しますが、実際にはそれ以上の複雑なオーダーにも応えてくれるポテンシャルを秘めています。
やればできるやん!

皆さまも加工の際は、1つずつではなく複数同時にお試しを。
意外と一発でいけますよ。

【注意】「嘘」は必ずバレる。画像生成における倫理と信頼の境界線

便利なAI画像ですが、ここは最も「やってしまった!」という失敗が起きやすい領域でもあります。
人間味のある発信を続けるために、以下のルールは必ず胸に刻んでおきましょう。

【絶対にやってはいけないNG行動】

  • 実在の人物や既存キャラクターの無断生成・加工
  • 性的・暴力的な表現の生成(多くの商用モデルでは厳格に規制されています)
  • フェイクニュースなど、社会を混乱させる悪意ある加工

GoogleのGeminiで生成された画像には、右下にひし形のロゴが入ります。
しかし、これを切り抜いて隠しても無駄です。

画像データには「SynthID(シンスID)」という、人間の目には見えない電子透かしが埋め込まれているからです。

「自分で撮った写真です」と嘘をついても、技術的にはすぐに判明してしまいます。
一度失った信頼を取り戻すのは至難の業。AIを利用する際は、常に誠実な発信を心がけましょう。

私自身、ブログのサムネイルを作る際は、特定を避けるために「人物は後ろ姿にする」といった工夫を取り入れています。

まとめ

【ツールを使いこなし、日常をクリエイティブに彩る】

画像生成AIは、単なる「お絵描きツール」ではありません。
あなたの目となり、手となり、日常の不便を解消してくれるパートナーです。

まずは、今日撮ったランチの写真を見せて「もっと美味しそうに見えるキャッチコピーを考えて」と話しかけることから始めてみませんか?

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